成果を創る組織が共有しているもの
「うちの社員は、本当に一生懸命やっているんです。」
私が、経営者の方から何度も聞いた言葉のうちのひとつです。
実際に現場へ行くと、その言葉どおりです。朝早くから出社し、お客様のために走り回り、残業をしながら目の前の仕事を終わらせようと努力している人たちがたくさんいます。
ところが、そのような組織でも、思うような成果につながらないことがあります。
一方で、同じような人数、同じような業界、同じような商品やサービスを扱っているにもかかわらず、目覚ましい成果を創り出す組織もあります。
この違いはどこにあるのでしょうか。
能力の違いでしょうか。
優秀な人が多い組織ほど成果が出るというのはもっともらしい答えのようにも聞こえます。しかし、数多くの企業でチームコーチングを実践する中で、答えはそれだけではないことがわかってきました。
成果を分けるのは、能力だけではありません。
だとしたら、本質的な違いは何なのでしょうか。
Index
我々のミッションは何か
あなたの部署のメンバーは、この問いにどのように答えるでしょうか。
どの組織も、どの部署も、求められている役割があります。つまり、その部署の存在理由があります。それをあなたの部署のメンバーは異口同音に答えることができるでしょうか。そもそも、ミッションは何かという問いに対して、全員で共通の認識をつくったことがあるでしょうか。
私の経験に基づくと、ほとんどの組織は、自分たちの組織がなぜ存在するのか、何を求められ、果たすべき役割は何か、について、明確に言語化していないようです。だからといって、ミッションが分からないということでもなさそうです。
なんとなくはわかっているのです。ですから、ひとりひとりに聞けば答えは返ってきます。似た答えです。そして、似てはいますが、微妙に一致していないのです。
我々の目標は何か
この問いについても同じことが言えます。個人目標を達成することだと答える人もいます。部署全体の目標を達成することだという人もいます。どちらも達成することだという人もいるでしょう。それとは別に、お客様に貢献することだという人もいるかもしれません。あなたの部署では、どのくらい一致した答えになるでしょう。
そのために何に取り組むのか
ミッションに向かって目標を達成するために、何に取り組むのか。
ミッションや目標に小さなズレがあれば、そのズレは日々の行動の中で少しずつ大きくなっていきます。
ミッションや目標が一致している組織でも、全員が全く同じことに取り組むわけではありません。ただ、全員が同じ方向を向いて、それぞれの力を共通の方向に注力しているのだと自信をもって答えられる人や組織はどのくらいいるでしょうか。
そして、大事なことは、誰が何を答えても、それらは間違っているわけではないということなのです。
それぞれが、自分の役割を果たそうとしているだけなのです。
それぞれが、目標を達成しようとしているだけなのです。
ただし、「自分が」見ている景色に向かって、なのです。
そして、その小さな違いが積み重なることで、組織全体の力は少しずつ分散していきます。
反対に、成果を創り続ける組織には共通点があります。
「我々のミッションは何か」
「我々が達成する目標は何か」
「そのために何に取り組むのか」
こうした問いに対して、組織全体が共通の答えを持っています。
つまり、全員が同じ景色を見ているのです。
共通の景色を観る。
その共通の景色に向かって全員で協力して取り組む。
そのエネルギーが成果を創る。
成果を創る組織は、「共通の景色」を見ることから始まります。
あなたの組織が共有するのは、どんな景色でしょうか。
そして、あなたの組織のミッションは何ですか?
